夕鵙日記
短歌のblogです。
プロフィール

藪内亮輔

Author:藪内亮輔
短歌をやっていますが詩もすきです。結社「塔」編集委員、京大短歌、歌誌「率」所属。

近作→「歌壇」11月号「天と嘘」12首/角川「短歌」10月号「霊喰ヒM」50首/「文藝春秋」6月号「あまりにも美しい夕焼けが来たときのために」5首/「率」3号「藪内亮輔展~凡才でごめんなさい~」29首

評論近作→「率」3号「短歌にとって瞬間とは何か」/「現代詩手帖」9月号「岡井隆への手紙」/角川「短歌」5月号「斎藤茂吉論」

メール、ご依頼→yabusnake31(あっとまーく)gmail.com



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小澤蘆庵
ご無沙汰です。
どうも忙しく更新できていませんが、これからまた更新していきたいと思います。
京大短歌19号の関係で日本古典文學大系の『近世和歌集』を読んだので、ついでに小澤蘆庵の選歌をやりました。
数字は該当ページ数です。

鶯はそこともいはず花にねて古巣の春やわすれはつらむ /小澤蘆庵259
よしさらばこよひは花の陰にねて嵐の櫻ちるをだにみむ 263
けふの日も入江かすみてゆく舟の跡なき波に春ぞくれぬる 269
けふくればあすもくれなんあすくればことしの春は殘らざるべし 270
くれぬるか春はこてふの夢のまになれみし花をおもかげにして 270
なにはにていかでとおもひし故鄕の垣ねの花は猶のこりけり 273

 月眞院にて月あかき夜かねをきゝて
月にこそひるのあつさも忘るゝを誰にねよとのかねひゞくらん 278
ふる雨にかやりの煙うちしめりいぶせくみゆるやぶなみの里 278
夏よりも猶たへまうき暑さかなすゞしかるべき秋ぞと思へば 280
うづまさの深き林をひゞきくる風のとすごきあきのゆふぐれ 282
のちにみむ人もあらむをけふの月ひかりをしまずてりつくすかな 283
月ひとりあめにかゝりてあらがねの土もとほれとてる光かな 283
そむくべきくまものこらぬあばらやは月にけちぬるあきのともし火 284
朝露にものすそぬらし妹がつむ野べの若菜にならまし物を 296
旅人のかづく袂に雨みえて雲たちわたる木曾のかけはし 298
花もみぢ何かはそへん人めなくしづかなるこそ嵯峨さがの山川 299

 おやあるときおもくわづらひけるに
をしからぬ命ながらもたらちねのあるよはかくてあるよしもがな 307
鳥すらも思ふおもひのあればこそかたみにねをばなきかはしけれ 314
ゆふだちは今ふりくめり遠方をちかたの雨のあしこそみえずなりぬれ 325
こん秋もなほよにあらば槿あさがほのはなをはかなと又こそはみめ 326

 かきくらしふる雪を見るがうちに七八寸ばかりになりぬ。文づくゑによりてあたりに火桶などおけど寒さたへがたう、墨すれば水こほり筆とればこゞえておつ。昔もかゝることはありしかどかうはさむからざりしなど思ひつゞけて
むかしへもかくやは雪にたへざりしふりぬる身こそくるしかりけれ 328
ふりおもる竹のしづくもおとふけて雨靜かなるよるのやま窓 329
月に日にかくおとろへばたましひのありともはては何にやどらん 329


「戀」について詠っているものはだいたいが読めたものではありませんでした。むしろ自然を(象徴的にせよ)詠むときに、彼本来のエロスと香気が表出しています。特に283頁の月の二首は小澤蘆庵の絶唱だと思います。
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